上司に提案を拒否され続けます。先輩の提案なら通るのに、納得できません。
以前の議論の目的と負けてもいいという記事に感銘を受けました。
その通りだと思います。
ですが、私は入社二年目で、うちの会社では、議論することすらできません。
業務改善の提案の案を持って行くのですが、上司はありがとう、考えておくというだけで、後ほど聞いても、ああ、あれは没になったというばかりです。
理由も教えてくれません。
よくビジネス本には、誰が言ったかが重要ではない、何を言ったかが重要だと書いてますが、明らかに僕の提案した内容と同じ内容を先輩が提案するとうまくいったりします。そのことについても、時々上司と口論になります。
こんなの納得できません。
カドミウムっち「まず、お前の文章は読みにくい。文章を書く練習から始めないと提案など通らないぞ。」
臭素っち「あと、提案ねえ。
提案って何のためにやるのかね?
自己満足かね?
本当に会社をよくしたいのかね?
だとすれば、相手を納得させることも含めて提案だ。」
ヒ素っち「だがなあ、こいつの場合、まだ入社2年目。
会社にもよるが、2年目だとまだペーペーだ。
お前が先輩と同じ提案をしても避けられることは当たり前だ。
お前には実績がない。
”誰が言ったかが重要ではない、何を言ったかが重要だ”
っていう話もたまに聞く。
理想をいえば、その通りなのだが、理想はあくまでも理想だ。
現実は逆だからこそ理想なのだ。
いいか、必ず、相手は、発言の内容ではなく、発言した人で物事を判断する。
発言した人物の肩書きや実績がすべてなんだよ。
そのために、本の著者や、セミナーの講師など、みんないかに自分の実績が優れているかをプロフィールや口頭でアピールしてるだろう?
そうしなければ、中身が優れてるかどうかを判断できないのが人間だ。
いわゆる格付けってやつだな。
人間も自分より格付けが上のいうことしか聞かないのだ。
猿と同じなんだよ。」
臭素っち「そうだな。人間界では、医者、弁護士、大学教授、社長、大企業管理職などの肩書きだけで、信頼度は全く変わるのだ。
だから、お前がヒラのうちは何を言っても相手にされないのは当たり前だ。
今は我慢して実績を出すのに精をだせ。」
ヒ素っち「あとな、ビジネス本に書いて有るものはほとんど理想論だぜ。例をあげようか?
・誰が言ったかが重要ではない、何をやるか、どうやるかが重要なのだ。
訳)何をやるか、どうやるかを決めたら、肩書きがあるやつを味方につけるのが重要だ。
・顧客のニーズにマッチングした製品を考えよう。
訳)上司が理解しやすい提案をもってこい。
・イノベーションで企業活性化し、収益をあげよう。
訳)上司の成果となりやすい業務改善案をもってこい。
・いいものであれば、何度も提案すれば、いずれ承諾してもらえる。
訳)同じ提案を何度も持ってくるな。
・論理的な思考、説明で説得しよう。
訳)論理的な説明をされると上司のシャクに触るから、上司へのヨイショも忘れずに。
・尖った社員になれ。
訳)丸い社員になれ。
全部、理想としてはよくても、現実とは違うから鵜呑みにするなよ。」
カドミウムっち「話しを戻すと、稀に下のいうことを聞いてくれる上司はいるかもしれないが、そんなのは特別天然記念物だ。
そんな珍しいのに出会うのをアテにしてはいけない。
だから、お前ができることは、実績を積むまでは我慢すること。それだけだ。」
臭素っち「そんなに待てないなら、ネット上で有名人になるってのはどうだ??」
カドミウムっち「そうだな・・・会社で10年勤めるよりは早いかもしれんがな。
だがな、ネット上の有名人は必ず自分の実績をしつこいくらいアピールしている。
輝かしい学歴に職歴、受賞歴、それがなければ何億円稼いだの猛アピール。
ネット上でこそ、実績のない奴は信頼されないのだ。
まあ、ネット上の実績であれば、なんとかなるかもな。
例えば、年収。
年収一億稼ぐには、30万円のブランドバッグでも買って、同じ値段で転売。これを毎日繰り返せばいい。
これで、年収は一億だ。」
臭素っち「”所得”と言わないところがミソだな。年収は、収入に必要とした経費はいくらかかってもいいのだ。」
カドミウムっち「株もそうだな。ある月に大量に買い込み、次の月に大量に売れば、単月の売上何千万!などと言える。
この年収一億も、株月収何千万というのも、嘘ではないから、詐欺ではない。
実績として出せる。
あとはこれをモラルと判断するかはお前次第。
だが、こうでもしなければ、短期間に実績を作って相手に信用をもらうことなどできない。
実績がなければ信用してくれないお前達が悪い!といって責任転嫁するのも自由だ。
何はともあれ、そういう実績を作ったら、”山田流プロトレード!”なりなんなり適当にキャッチフレーズを決めればお前のブランド化は完成だ。
後は広告出して浸透させれば、お前が紹介した商品は売れる。セミナー収入だってもらえるかもしれない。
こんな風にな、ネット上の有名人だって相当の努力をしてるんだよ。」
臭素っち「まあ、でも、こいつの純粋な正義感からすると、そういうのはダメかもしれんな。
だとすれば、もう会社でしばらくは上司ヨイショに精をだしたほうがいいぞ。
こういう上司は、よくあるビジネス本によると典型的なダメ上司なのかもしれない。
悪者としていつか成敗されるかもしれない。
だがな、お前達、悪者が成敗されるドラマやアニメをいっぱい見てきただろう。
”悪者は成敗される”そのこと自体は大体正しい。悪者は大体やっつけられる。
ただし、唯一の違いは、誰が悪者かを決めるのはおまえじゃない。
勝利者だ。
権力者だ。
お前の場合は上司だ。」
ヒ素っち「そうだな。あと、一つお前をフォローしてやろう。
人類の歴史上、お前のような群集に従わず、上司に提案をするようなやつは突然変異種といっても差し支えない。
ほとんどの”まともな”ヤツは、格上に媚を売り、保身のために適当にすごすのだ。
だが、歴史を変えてきたやつってのはな、おまえのような空気を読まない突然変異種だ。
突然変異種が、”時”と”場所”と”人”を得たとき、大きな革命が起きる。
それが歴史のパターンだ。
”時”と”場所”と”人”を得るチャンスがあるかどうかはお前次第。
せいぜいがんばれよ。」