東京大学やハーバードを出ている医者が論理性がないのいかがなものか
今日、あるビジネス系サイトを見ていると、東大、ハーバード卒の医者と、健康マニアの起業家が対談をしていました。
詳しい説明は省きますが、健康マニアの起業家は、データを集めて客観的な大量の情報を元にヘルスケアの分野を開拓しているのに対し、東大ハーバード卒の医者は、個人の経験とカンをベースにヘルスケアをやろうとしていて、うまくかみ合っていませんでした。
ビッグデータの時代、個人の経験よりも、客観的な大量な情報のほうが、信頼性が高いと思っているのですが、それよりも、東大ハーバード卒の医者が、イマイチ論理性にかけていて、起業家の方への反論になっていないことが印象的でした。
日本の最高学府東大や世界で名だたるハーバードを出ていても、論理能力は低いものなのでしょうか?個人の主観で物事を進めていいのでしょうか?
イマイチ腑に落ちません。
カドミウムっち「まあいいんじゃない?」
ヒ素っち「その対談は印象的だな。
健康マニアの起業家と、東大ハーバード出の医者となれば、もう、視聴者が感じる権威がまるで違う。
人間は人と自分に順位付けするため、権威に弱いとは何度も書いたが、
この権威の差だけで発言の説得力がまるで違うのだよ。」
臭素っち「そうだよな。この医者はそもそも論理性を持ち出すまでもなく、何を言ってもたいていのやつには勝ててしまうのだ。
それがわざとなのか、実力なのかは知らないがな。
まあ実力はあるのだろう。」
ヒ素っち「論理能力は学校でも習わないしな。
繰り返しになるが、権威があるやつはそんな能力必要ない。
鶴の一声ってやつでみんな従うんだから、主張に論理性など持たせる必要はないんだよ。
論理性っていうのは、弱いやつが唯一勝てるかもしれない方法だが、論理性が通用するのは、お前のようにちゃんと読んでいるやつのみ。
大多数の人間は、論理性などなくても、起業家よりも医者の言うことを聞くよ。」
カドミウムっち「まあ、まじめに仕事してるやつは、権力に散々打ちのめされて、嫌な思いをいっぱいしただろうから、そういうのを見抜く能力を多少は持ってるかもしれんがな。
テレビでやれば、お前のように感じるヤツはほぼいないだろうぜ。」
ヒ素っち「あとな、論理性ってのは自分で考えるときは大事かもしれんが、他人に主張する場合は嫌がられるんだよ。
”論破される=負けること”だと勝手に思っているから、自分の主張に対して相手に反論され、しかも筋道が通っていて再反論できない場合は、ムキになって詭弁強弁に走って、以後も根に持つってパターンが圧倒的だぜ。
まあ、お前にそんな経験はなく、むしろ周りの人間は論理性のみで仕事を進められる人間だけであれば、とても幸運なんだがな。」
臭素っち「こういう話っていっぱい過去の相談にもあったよな。
結局みんな、感情の生き物の癖に、なぜか感情を持つことを否定する。
怒ってるやつに、”そんなに怒るなよ”と言うとますます怒るだろう?
男女に限らず、人は感情をコントロールできないんだ。」
カドミウムっち「ちょっと話がそれてきたな。
学歴と論理性が関係ないものなのか?という問いに対しては、おそらく、学歴と論理性の相関は高いだろう。
ただし、そうでないヤツも少しはいるってことだ。
まあ、その医者ってヤツがあえて自分の権威をわかってて強弁に走ってるのかもしれんがな。
個人の主観で物事を進めていっていいか?という質問に対しては、いけないといえばいけないだろう。
ただ、結果的に病気が治る限り、医者は診療自体を間違えたとしても、絶対に文句は言われない。
たいていの病気は医者に関係なく、個人の自然治癒力で勝手に治るんだ。
しかも、権威でだいたい自分の主張は通る。
お前、そんな権力握ったら、自己反省なんてすると思うか?
しないだろう。
そいつは医療ミスをしても、人を死なせない限り、罪には問われないし、ミスを知られる確率も低い。
だから、そいつはずっと個人の主観で診療を続けると思うぜ。
客観的なデータなんかで自分の細かい医療ミスがバレたら権威にかかわる。
お前にできる唯一のことはそういう医者は選ばないということだけだ。
そんなこと言ったら医者にかかれなくなるかもしれんがな。」
ヒ素っち「やれやれ、人間社会と言うのは面倒くさいねえ。」